「不断水(ふだんすい)」とは、断水せずに水道まわりの工事をおこなう工法のことです。

現在ではさまざまな配管工事で広く採用されていて、「分岐工法」や「凍結工法」といった工法があります。分岐工法は、もともと上水道の給水分岐を断水せずにおこなうために開発された工法だそうです。既設菅に設置できる分割型のT字菅(割T字菅)と仕切り弁、工作物に穴を開ける機械(穿孔機せんこうき)が用いられます。

凍結工法は、-196℃の液体窒素で作業箇所の両端を凍結させ、その部分をバルブ代わりにして工事をおこなう工法です。壊れたバルブの交換や配管の増設工事などで用いられます。止水したい部分からバルブの位置が遠い・バルブがどこにあるか分からない・バルブが使用できない、といった場合に有効です。

どちらの工法も、古いバルブを閉めて水の流れを止めておこなっていた従来の方法よりも、短期間での工事が可能です。また従来の方法では、古いバルブに付着した赤サビがバルブを動かした時に剥離して水が赤く濁る、という問題がありましたが、不断水ではそれは起こりません。一般家庭や企業などでは、工事中も工事後もいつもどおりに安全で清潔な水を利用し続けることができます。

自治体側にしても、工事の実施を知らせる作業を省くことができますし、給水車を手配する必要もなくなりました。工事期間を大幅に短縮できるようになったため、人件費などのコスト削減にもつながっています。ただし注意点もあります。工事中も水道は供給され続けている、ということです。万が一、異物が混入してしまうと、そのまま水道を通じて流れ出てしまい非常に大きな影響が出てしまうため、不断水をおこなう際は厳重な管理が求められます。

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