蛇口をひねっても水が出ないと、ちょっとしたパニック状態になるでしょう。

水は重要なライフラインで、炊事もお風呂も入れなくなるのです。今はコンビニに行けば飲料用は確保できますが、数十年前までは水道工事による水道の断水が度々あり、飲料水が確保できなくなることで一般市民の生活が乱れることも多かったのです。水道工事は一旦通水を止め、それから不具合箇所の復旧工事を行うことが一般的でした。そのため深夜に工事が行われることが多く、作業時間も最小限で行う必要があり、近隣住民への周知も何日も前から行っていました。

作業は予定時間で終わればいいのですが、アクシデントがあったり思わぬトラブルが発生したりすると長引いたりし、また工事後にサビの影響と思われる赤茶色の水が出て洗濯できないなどの苦情も多かったと聞きます。このような点を解消したのが不断水工法です。この工法は文字通り断水しないで工事を行いますので、市民生活に支障が出ないのです。水道を通常どおり使いながら不具合箇所の工事を行える方法ですから、施工時間の制約や、不具合配管の撤去タイミングが任意で、水道使用者と工事会社ともにメリットのある工法です。

不断水工法のニーズはかねてからあり、具現化したのは1950年代に入ってからのことです。不具合のある配管部を避け、水のバイパス回路を設ける工法ですが、施工時の異物の回収や配管に穴をあける特殊工具の開発などに時間を要したのです。この工法は画期的で、通水を止めないこともそうですが、配管内の水の流れを止めませんからその影響で発生するサビの流出がほとんどないのです。

従来、工事を終了した後に発生していた水道水がにごるということも少なくなり、その点でもメリットがある工法が不断水工法です。不断水の方法は、バルブ設置によるものや水を凍らせて止水する方法などがありますが、状況に合ったものが採用・実行されます。

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